2008年01月07日

「万物の尺度を求めて」

年が明けてから3日書いて3日休みとか。しょっぱなから三日坊主かいな。我ながら幸先良くないw

実は1/4に仕事始めで、途中自宅に寄ってスーツに着替えてから職場に行ったわけです。システム起動に立ち会っただけなので割とあっさり終わったのですが、帰りにまた自宅に寄った際にノートPCを忘れてしまいまして。

ネットに繋げないと死んじゃう!ってな生活を送っているため、4日夜は暇で暇で。こんなこともあろうかと、というかネットに飽きた時のために持ってきていた本で急場を凌ぎました。「万物の尺度を求めて」という本なのですが、これが思っていた以上に面白くて、3日かけて読了してしまったのです。その間、ネットの優先度は低めに推移。本末転倒であります。

万物の尺度を求めて」は、18世紀のフランスで行われたメートル法を定めるための子午線測量プロジェクトを、数々の資料を元に追いかけたドキュメントです。
フランス革命の混乱に巻き込まれつつ始まった測量は当初1年で完了する予定が7年もかかり、測量後もデータは完全に整理できないまま政治的な理由でメートル基準器を作らなければいけなかったりと、まことに波瀾万丈という感じ。

そして測量データに含まれていた致命的にも見えた誤り。
測量に参加した2人の科学者のうち、誤ったデータ(実際には誤差)を取ってしまったメシェンは苦しみながらも、そのデータを自分の手元に置いて死ぬまで誰にも見せず、これがメートルの長さを狂わせることになりました。この誤りによって現在の科学で使われている「誤差」の概念が確立されたというのも非常に興味深かったです。
メシェンの死後に、もう1人の科学者ドゥランブルがその遺稿からデータを見つけて、後年メートルに誤りがあることを認めるという意外なエピソードもあったり。なので今現在使われているメートルは、子午線の4分の1の1千万分の1より紙3枚分ほど短いんだそうです。

しかし、フランス革命の混乱が過ぎてナポレオンが皇帝になると、メートル法はフランス共通の度量衡から外されてしまいました。旧来の度量衡があまりに人々の生活に密着していたので、法律ひとつで変えるのは無理だったわけです。

徹頭徹尾波瀾万丈なメートル法ですが、今では米を含む3ヵ国以外の世界各国で標準として使われています。例え正確でなくても、地球を基準にしているということと測量プロジェクトの波瀾万丈さ故に、メートルが一種の「神話」として扱われ、それが各国で採用されるきっかけになったというのは、ある意味皮肉な話だと思いました。


というわけで、実家から返ってきたわけですが。
なにせ冷蔵庫が空なので、まずはいろいろ買い物に。ところが途中で雨が降ってきたり、野菜と果物買ったらバッグがいっぱいになって、予定の半分くらいで切り上げざるを得なくなったり。幸先悪いなあ。
あ、そうそう、レタスとキュウリの高騰っぷりはいかなることか。旬の野菜じゃないとはいえ、いつもの倍くらいになっててビックリだ。
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2007年08月03日

「環境問題はなぜウソがまかり通るのか」

溜まっている読了済み感想待ちの本が10冊ほどあります。
けど、それを飛び越して感想を書いておかないといけない本が現れてしまいました。

武田邦彦著「環境問題はなぜウソがまかり通るのか」。1943年生まれ、名古屋大の教授を経て、現在は中部大学総合工学研究所教授。著者本人が運営するホームページもあります。出版は洋泉社、初版は今年3月。

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2007年07月11日

「不実な美女か 貞淑な醜女か」

さて、まだ読了感想待ちの本が続きます。

今日は「不実な美女か 貞淑な醜女か」。
著者は、米原万里氏(Wikipedia)。昨年亡くなったロシア語通訳の大家です。30歳代以上の方は、旧ソ連の崩壊の過程でゴルバチョフ演説やエリツィン演説の同時通訳をしていた女性だと言うとわかるんじゃないでしょうか。
単独での著書としてはこれが初だそうで、出版は1994年です。

内容は、通訳という仕事を通じて、言語学的な考察を加えながら、いろいろな面白エピソードや苦労したこと、深く考えざるを得なかったことなどを綴っています。
第一章では、通訳と翻訳の共通点を3つ上げています。第二章では、逆に通訳と翻訳の相違点が語られています。
第三章では、この本のタイトルにもなっている「不実な美女か 貞淑な醜女か」という表題で、通訳の仕事はどちらを重視するかが人によって違うこと、またその場の状況によって変えることがあることをエピソードを交えながら語っています。つまり、文脈的に美しいが意図が違っている通訳(=不実な美女か)か、美しくはないが忠実な通訳(=貞淑な醜女か)かということです。
第四章、第五章では、第三章を踏まえて如何にその場・その時に必要な通訳をするというのはどういうことか、ということを様々な実例を交えて提示しています。

全体を通して、いろいろな例が出されているのですが、その中には失敗例も枚挙にいとまありません。その失敗例の書き方が面白くて、この本を読みやすくさせています。そして失敗例が面白いからこそ、成功例にカタルシスを感じるという効果を生み出しています。

この「例」の書き方、というか文章力に関しては、幼い頃に共産党員だった父とともにチェコに渡り、そこで数年間徹底したロシア語教育を受けたからではないかと思います。
欧州の言語体系はアジアとは違い、狭い地域に多数の言語が入り乱れているためそれぞれの文法の定義などがかなり厳格になっています。その言語自体を教育機関で教えることによって国民のアイデンティティーとするくらいに。
そういった教育を受けた後に日本に戻り、文法があいまいな日本語の教育を再び感じ、それを日常で再び使い始めた際に著者の中で「日本語」と「ロシア語」の定義が確立され、その差を常に脳内で比較していて、それが文章力に表れているんじゃないかと思うのです。
#ちなみに日本語の文法は、学会の派閥云々があって決まらないらしいですよ。
#これは助詞だの助動詞だので派閥争いがあるとか。アホか。
#高校の頃の古典の先生が言ってました。

言語の定義論などもあって、アカデミックな雰囲気もありつつ実例が面白くて意外とスイスイ読めてしまいました。言語というものの本質が垣間見えたような気にもなります。もし、中学生や高校生の時に読んでいたら英語への取り組みも成績も違っていたのかななんてw
ただ、個人的には3冊目の著書「ロシアは今日も荒れ模様」の方が面白かったというのが正直な感想です。まあ、こっちはロシア語通訳を介してロシアの要人の面白エピソードを書き連ねたもので、言語論的なものはまったくないので当たり前なのですが。

もう米原万里氏は亡くなってしまったので新著は望めませんが、既著をいくつか読んでみたいと思いました。
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2007年07月07日

「「エコノミック・アニマル」は褒め言葉だった」

また1日あいてしまいましたが、積み読了本をなんとか消化しようという感想文。
今日は、「「エコノミック・アニマル」は褒め言葉だった」です。
著者は多賀敏行氏、外交官で各国大使館に勤務し、2004年7月現在はバンクーバー総領事とのこと。自分が読んだのは昨年9月頃ですが、初版は2004年7月です。

著者が外交官という職業を通じて、日本から見た海外への評価と、海外から見た日本への評価に齟齬を感じていたことから、その原因を探り、検証し、この本に結びついたとのこと。海外で日本や日本人は高く評価されているのに、何故日本では海外から低い評価を受けているように感じるのか。それを調べていくと、実は誤解と誤訳によって日本国内に間違った情報が流れていたというのがこの本の要旨です。

内容は全9章で、各章毎に一つの誤訳や誤解について調査・検証した結果が述べられています。このうち、おそらく日本人であれば知っているのが、
・マッカーサー元帥の「日本人は12歳」発言
・「エコノミック・アニマル」「日本人はウサギ小屋に住んでいる」
の2つではないかと。
これらについて簡単に取り上げてみたいと思います。

マッカーサー元帥の発言については、1951年米国上院の軍事外交合同委員会での証言の中に出てきます。そして、証言から11日も経ってからAFP共同電で日本に伝えられ、それを受けて朝日新聞が天声人語で「日本人は12歳」発言を取り上げ、それ以後マッカーサー元帥への尊敬の念は失われました。
しかし、実のところ議事録の文脈を辿ってみると、ドイツとの比較によって「日本人は12歳」が出てきたことがわかります。この委員会で、マッカーサー元帥は日本を最大限擁護し、「先進国並みの自由を得た」ことで再度戦争を仕掛けることはないだろうと証言します。しかし、ドイツは二度、世界大戦の引き金を引きました。そこで委員から「ドイツはまた戦争を仕掛けたが、日本がそうならない可能性は?」というツッコミを受けます。
そこで「ドイツ人は成熟しており、例えるなら45歳。それに比べると日本人は12歳ほどであり、柔軟で新しい考えを受け入れることができる。ドイツが国際的規範を破ったのは意図的だったが、日本は(若い故に)ついうっかりそうしてしまった。」というかなり日本寄りの答弁をします。ところが、この中の「日本人は12歳」という発言だけが切り貼りされて日本に伝えられると、日本国内ではまるで逆の意味になってしまいました。

これを読んで、日本のマスコミは昔から変わってないんだな〜と変な感心をしてしまいました(笑)。最近も発言の切り貼りで大臣の失言云々なんて話が出てますけど、さて発言の真意はどのあたりにあったのか。マスコミは意図的なのかどうかわかりませんが、こういったことをやらかすものだということを頭に入れておかないといけません。

「エコノミック・アニマル」「日本人はウサギ小屋に住んでいる」という発言については、さっきとは違いマスコミ(翻訳者)の能力不足といって良い事例のようです。

「エコノミック・アニマル」とは、1965年第2回アジア・アフリカ会議の際にパキスタンのブット外相が"The Japanese is an economic animal."と発言し、それを日本の記者が「日本人とは金に飢えた動物」と訳して記事にしたため、日本を揶揄する言葉として知られています。ただし、日本国内のみで。
筆者が英国人に確かめてみるとanimalと言う単語には侮蔑的な意味はなく、むしろ褒め言葉に用いられるそうで、この場合は「経済に関しては日本には大変な才能がある」という意味合いの発言だったというのが真相のようです。
もし相手を揶揄するのであれば、animalではなくbeastを使うそうな。

「日本人はウサギ小屋に住んでいる」とは、1979年EC(EUの前身)の対日秘密報告書の中で使われた言葉で、今なお日本人を揶揄する言葉として現役(?)と言っていいと思います。
この言葉は、英字のジャパン・タイムズでも"rabbit hutches"とされていて弁解の余地がないように思われます。が、実は原典はフランス語で、そこには"cage a lapins"とあり、これはフランス語の慣用句で「画一的なアパルトメントからなる建物」を意味します。つまり、フランス語から英語に訳す際に、訳者(おそらくジャパン・タイムズの記者)が"cage a lapins"という慣用句を知らずに直訳してしまったため、その英語を日本語に訳して誤解が広がったということです。
実は「日本人は画一的な市民住宅のようなところに住んでいる」という程度の意味合いだったというのが真相でした。


訳語一つ、知識一つでこれほどまでに意味を取り違えてしまうのだと、そしてその影響はとんでもない事態を引き起こすという事に慄然とします。マスコミには常に慎重で、検証を忘れない姿勢を求めていかないと危険だというのが正直な感想でした。たった一つのミスが国益を損なうことに繋がりかねません。もちろん、マスコミだけでなく政府や一般企業を問わず翻訳・通訳をする人全般にも当てはまることだと思います。
最近はインターネットの発達で、自分のような一般人でもやろうと思えば原典(一次ソース)にあたることができるようになりました。(まあ、語学力は別として……)
しかし、それ以前の情報に関しては、例え定説というくらいの評価があっても鵜呑みにしてはいけないものなのだと感じました。

ただ、著者自身も語っているように、30年外交官をやっていても知らない単語が出てくる時があると。つまり、この本自体も決して完璧な情報ではなく、鵜呑みにするわけにはいきません(笑)。というのは半分冗談ですけどね。
どんな情報でもまず疑ってかかり、他と報道内容と比較して、できれば裏を取る、など自分で情報を収集・検討する癖をつけないと、と改めて思います。


最後におまけ。
「グローバル・スタンダード」という言葉もこの本で取り上げられていますが、実は和製英語だそうでして(笑)。
石原都知事が2001年にダボス会議でアメリカを批判するために「グローバル・スタンダードはアメリカン・スタンダードではない」と言ったのに、外国人記者の反応が悪いとオカンムリだったそうですが、和製英語ではねぇw
言われれば日本人なら、あぁなるほど、と納得できます。けど、外国人はグローバル・スタンダードと言われて、それってISO規格のこと?くらいにしか思えず、結果「国際規格はアメリカ規格じゃない、なんて当たり前のことを言ってるよこの人」ってな感想しかなかったようです。
言葉ってのは難しいものですねw
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2007年07月05日

「宇宙へのパスポート3」

嗚呼、またサボってしまった……ネタはあるのに時間がかかるものばかり。読書、政治、経済はどうしても読み直したりソース調べたりの時間がかかってしまってねぇ。
といいつつ、積んである読了本の感想を少しでも進めるために、今日は敢えて読書感想文です。なるべく簡単に。

で、昨年の今頃(ん?8月だったか?)に読み終えた「宇宙へのパスポート3」を今日はご紹介。著者はSF作家笹本祐一氏(Wikipedia)、ARIELシリーズ(Wikipedia)でお馴染みの方もいるかもしれません。実は自分、読んだことありませんがw 解説は松浦晋也氏。

内容は、笹本氏の世界各地ロケット打ち上げ実況行脚と、松浦氏の各国宇宙開発状況解説が交互に書かれています。これは前著にあたる「宇宙へのパスポート」と「宇宙へのパスポート2」とほぼ同じ構成です。

今回の3では、ヨーロッパの商業ロケット アリアンIV(Wikipedia)、旧ソ連の大陸間弾道弾のロケット部分を使った ユーロコット(Wikipedia)、日本のH-IIA5〜7号機(Wikipedia)、JAXAへの統合によって開発が中止された固体燃料ロケット M-V(ミューファイブ)6号機(Wikipedia)、そして最後に、日本の小惑星探査機はやぶさのミッション。これらの現場取材日記がメインになっています。

で、これが読んでいて、移動が大変だったとかロケット打ち上げ予定に振り回されたりとか、ロケットに興味がなければ、いやあったとしてもだらだらとした部分が多いのですよ!良く言えば旅の詳細、悪く言えば冗長。でも、実際に自分の目でロケット打ち上げを見に行こう、という場合には非常に有用なのが更に困りものでしてw
如何にロケット打ち上げが外的要因、主に投入予定の軌道と打ち上げ時間、そしてその時の天候に左右されるものかというのがイヤと言うほどわかります。現場の雰囲気が文章からもビンビン伝わってきますし。
その上、笹本氏(松浦氏が同行する場合もあり)がロケット打ち上げ以外にスケジューリングする先が、スミソニアン博物館だったりロシアのロケットの父と呼ばれる人の実家だったりドイツの遊覧飛行船ツェッペリンNTだったりと、マニアックすぎてどうにもなりませんw
個人的には興味深くというより、スミソニアンには生きてるうちに一度は行ってみたいと思ったし、遊覧飛行船も乗ってみたいな〜と思いました(日本でも始まるのかな?)。でも、さすがにロシアまではねぇw

そして、打ち上げ現場取材日記の合間に、松浦氏の各国宇宙開発状況解説が入るわけです。欧州、ロシア、中国、アメリカ、カナダ、インドの6ヵ国(地域)。
欧州は既にビジネスとしてのロケット打ち上げを確立しているし、ロシアは過去の遺産を切り売りしてはいますが生計を立てることはできています。アメリカは宇宙開発より市民に予算を!ということで縮小気味。日本よりは随分マシですが。
驚くことに、これまで大して実績のなかった中国、カナダ、インドが進境著しく、そしてその理由がそれぞれ述べられています。特に目を引いたのが中国。NASA帰りの「ロケット野郎」がいて、そいつが首脳陣に入ってから成功続きらしいとのこと。
中国のロケットと言えば、一般人500人以上が死亡した長征の事故

が有名ですが、この事故の後に人事刷新が行われたようです。4年前に有人飛行を成功させて、個人的には次は失敗すると思っていた中国ですが、状況はそう甘くないようです。

最後に、はやぶさの小惑星イトカワへの着陸ミッションレポート。
2005年の秋に、時々新聞等に出てくるニュースを見かけるだけな自分でしたが、その影にあったとんでもない苦難・試練の連続に、読んでるだけで年甲斐もなく胸が高鳴ってしまいました。
地球の自転のため日本から、はやぶさと通信できる時間は約8時間と短く、それを補うための各国への協力を依頼。2億9000万kmという、光の速さでも片道16分かかる距離にいるはやぶさから16分かけて送られてきた画像を確認して指令コマンドを作成し送信、また32分後にその結果を確認して指令コマンド作成…という途方もない作業はまさに職人芸。世界で初めて超近距離で小惑星を撮影し、数回の着陸を試みて小惑星のサンプルを(おそらく)採取し、いざ帰還…という段階になって姿勢制御用スラスターとリアクションホイールが故障、燃料ガス漏れも発生してもうだめか…と思ったら「こんなこともあろうかと」予めZ軸方向に揺れが収束する設計にしてあったとか、メインエンジンであるイオンエンジンのノズルを重心からずらして噴射できるようにしてあるとか(これでちょっとだけ姿勢制御が可能)……
なんというか、宇宙に賭ける男達の生き様と執念を見た思いです。熱くなりました。

ちなみに今現在のはやぶさの状態はこちら
姿勢制御系と電気系(バッテリ)をほとんど失いながら、メインエンジンによる姿勢制御によって3年後の6月に帰還予定となっています。この間に、エンジンが壊れても燃料が漏れても姿勢が崩れて地球からのコマンドを受け取れなくなっても、アウト。ここまで運用できているのが奇跡と言えるくらいの満身創痍です。
以前の計画では、小惑星のサンプルを大気圏突入カプセルに入れて地球に落下させ、はやぶさ自身は他の小惑星へ再び赴くか長周期人工衛星になる予定でした。が、その予定はすべて狂い、現在は大気圏突入カプセルと一緒に大気圏に突入することがサンプルを地球上に持ち帰るために一番可能性の高いプランとなっています。
つまり、はやぶさは地球に帰ってきても燃え尽きる運命にあるのです。


あれー? 最後の最後でまた長くなってしまった。
個人的にこの本の価値は、各国の宇宙開発の現状とはやぶさの詳細がわかったってことになります。
特にはやぶさは、ホントにドラマなんじゃね?と思うほどピンチの連続。でも、そのピンチをドラマのように次々乗り越えてここまで来てるんですから、熱くならずにはいられません。なんとか地球まで戻ってきて欲しいです。
小惑星探査やはやぶさって聞いたことあるけど、よく知らないという方に是非お薦めします。って、かなりニッチですな、我ながらw

実際に日本のロケット打ち上げを見たい、参考にしたい、という方にはまず「宇宙へのパスポート」をお薦めしちゃいますw 3だと、笹本氏も「種子島旅行」にすっかり慣れてきて、1にあったようなおっかなびっくり感がなくなってますから。是非1から3まで通して読んでみて下さい。打ち上げが見たくなるかも。
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2007年06月26日

「本当はヤバイ!韓国経済」

今日はETC取り付けてもらってきました。この前のノボリがふっ飛んでった店で(笑)。諸々費用込みで15,800円なら、まあまあかと。どうせ経費に計上しちゃいますし。
早速、帰り1区間だけETC使ってみましたが、なるほどちょっと恐いけどこれは便利なもんですね。あとでETC割引情報を良く読んでおこうっと。

そしてG対策ですが、実家に寄ったら市販のホウサン団子を買いすぎて余らせてるから持ってくか?とのこと。もちろんありがたく頂戴して参りました。パッケージには「手作り風半生タイプ」の文字が。
???
G相手に手作りとか半生とか関係あるのでせうか(笑)。
とりあえず台所を中心に8ヶ所配備してみました。もし既に侵入されていた場合は、これで何とかなると思うのですが。

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2007年02月28日

「環境リスク学」

さて、更に感想文を書いてしまおうということで、今回は「環境リスク学」。著者は中西準子さん。環境リスク分析という一般人にはあまり馴染みのない分野で長年活躍されてきた方です。
この本は、横浜国立大学を定年退職する際に行った最終講演をまとめた第1部と、近頃話題になった環境系の話題(ダイオキシン、環境ホルモン、BSEなど)についてまとめた第2部とで構成されています。

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2007年02月24日

「オシムの言葉」

うわ〜、またも読書感想文を3ヶ月もほったらかしに…
というわけで今回は、「オシムの言葉」です。著者は木村元彦さん。サッカージャーナリストとして主にドラガン・ストイコビッチ、ユーゴスラビアに関する著書を多く世に出している方です。ユーゴスラビア出身で、崩壊直前のユーゴスラビア代表監督を務めたイビツァ・オシムを語るには最高ではないかと。
この本を読もうと思ったのは、もちろんジェフ千葉のサッカーが面白いから。人もボールもどんどん動くサッカーを植え付けた監督というのはどんな考え方の持ち主なのか、より深く知りたかったからです。
ちなみに読んだのは一昨年12月。うあぁぁ、丸1年以上もほったらかしてたことになるのか……

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2006年11月28日

「構造改革の先を読む」

構造改革の先を読む」は、WBSで時々ゲストとして出席しているモルガン・スタンレー証券の日本主席エコノミスト、フェルドマンさんの著作です。
発行は1年前。ちょうど郵政選挙で小泉総理大臣率いる自民党が圧勝したのを受けて著されました。

小泉総理大臣が進めてきた構造改革によって日本経済と株式相場の仕組みがゆっくりと変わりつつあり、それによって経済はまだまだ伸びるし、株式相場も徐々に上がっていくだろうというのが主題です。過去の経済指標やデータを元に現状を分析、加えてリスク要因として原油高の影響なども考慮に入れて、短期的な予測と中長期的な予測を出しているので、この先の経済がどう流れていくのか非常に分かりやすくなっています。
しかも構造改革によって政策・法律が変わり、企業がどうそれに対応していけばよいのかもほどよく具体的に書いてあります。
とはいえ、先月の北朝鮮の核実験で東アジアの地政学的なバランスが変わってしまって、今となっては内容をそのまま未来の日本経済に当てはめることはできなくなってますが(苦笑)。

フェルドマンさんが他の経済評論家と一味違うのは、日本の外から観察をしているという点とそれを自ら日本語で表現できることです。

第1章で日本の生産性を上げるためには、
・女性の更なる社会進出
・定年後の人材の再活用
・IT活用の効率アップ
・上記のための設備投資
などを上げています。それぞれ一つずつ上げる評論家はいましたが、これらを上げて、もしこれらが出来ない場合は移民を受け入れるしかないと(家族も含めて740万人!)結論していたのはフェルドマンさんくらいだったと思います。(1年経った今ではそうでもないですが)
冷静にこういった結論を導き出せるのは、日本の中からの視点ではなく外の視点を持っているからそこでしょう。

そして意外と読みやすい日本語(笑)。ときどき直訳っぽい文章があったりしますが、平素で簡易な表現を心がけているのでとてもわかりやすいです。訳の分からない修辞をちりばめている日本人著者の本なんぞとは比べものになりません。

1年経って改めてザーッと読み直してみると、事実予測通りに進んでいるところが多いのに驚きますね。これに地政学リスクが含まれていれば、完璧でした(まあ、北朝鮮の核実験を予測できる経済評論家なんていないでしょうが(笑))。
今現在、外国人の対日投資が渋り気味になっていて株価が低迷しています。こういった対日投資資金が一時的に逃げる条件として企業のリストラ疲れ(人件費抑制が限界点に)と、構造改革の先行き不安を上げています。これなんてまさにそのものズバリ。この中間決算ではあまりいい数字が出てこなかったし、安倍政権に変わって構造改革がどうなるやらという不安がダブルパンチになった格好です。

うーん、フェルドマンさんの的確な分析と予測に脱帽です。
もう一度ちゃんと読み直しておかないといけません。
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2006年11月27日

読書について(半年ぶり)

ああ…全然感想を書いてない……
ということで、前回から半年ぶりに読書に関することなど。

今のところ感想が溜まってるのは9冊分。
構造改革の先を読む
オシムの言葉
環境リスク学
戦略の本質
失敗の本質
転落の歴史に何を見るか
不実な美女か貞淑な醜女か
「エコノミック・アニマル」は褒め言葉だった
宇宙へのパスポート3

すっかり溜めこんでしまったなぁ。なんとか今年中には感想を書いてしまいたい! でも、読みかけの本や積んでる本がまだ10冊以上あるし(苦笑)。

ちなみに今読んでいるのは戦争論。もちろん小林よしのりなわけはなくクラウゼヴィッツの方です(笑)。これがまた文章が格調高いというか冗長というか、代名詞が多くて難儀してますよ。こういうややこしい文章を読んでると眠くなってしまって……まだ上下巻のうち上巻の半分くらいしか読めてません。読み始めて1ヶ月以上経つのにぃ。
こんなに時間がかかってるのは、エレガントな宇宙を読んだ時以来。ちなみにこの本は読了に3ヶ月を擁しましたw

他にはマンガそれなりとラノベ少々を読みましたが、まあこれは感想書いてるときりがないし。とりあえずタイトルだけ上げてみると、ヘルシングジオブリーダーズワイルダネスブラックラグーンEDENパンプキン・シザーズ鋼の錬金術師鉄腕バーディーヴィンランド・サガ銃夢ラストオーダーなど……人がパタパタと死んでいくばっかりだ(笑)。例外はハヤテのごとくARIAくらいかな?

ラノベは、アニメから入った涼宮ハルヒの憂鬱とソードワールド関係(5冊くらい?)。
ハルヒは久しぶりに衝撃を受けましたなぁ。アニメの出来にも驚きましたが、アニメの放送が終わって原作を読んでみたら、なんて完成度の高い小説なんだと。一人称視点のみでこれほど面白いストーリーを書くことができるのかと。これがデビュー作だってんだから、驚かないわけにはいかないです。
出版直後に読めなかったのが残念だったとチラリと思いましたが、アニメ見て原作読んでなるほどと納得し、またアニメを見てまたまたあのシーンか、という楽しみがあったのでよしとします。うん。

さて、感想書くために読了済みの9冊をさらりと流し読みしておくか。
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2006年05月27日

外交を喧嘩にした男

溜まっている本の感想を書いてしまおう第4弾。
外交を喧嘩にした男 小泉外交2000日の真実」。読売新聞で2004年11月18日から2005年6月24日まで連載された「政治の現場 小泉外交」に、追加取材して増補したものです。
出版は2006年1月。読み終わったのは2月に入ってからだった覚えがあります。

内容は、小泉政権になってから行った、北朝鮮、アメリカ、中国に対するの外交の舞台裏を、なるべく時系列に沿った形でドキュメンタリータッチで描いています。

第一部 日朝外交 極秘交渉の深層 では、北朝鮮から3つの別個のルートを通じて拉致に関する話が持ちかけられたことや、小泉総理の訪朝前に徹底的な情報統制を行って訪朝を成功させたことなど、表面的に報道された内容からは決して読みとることのできない非常に濃い駆け引きがあったことがわかります。
政府(首相官邸)と外務省の考え方の違い、そして北朝鮮側も決して一枚岩ではなくいくつかの勢力がそれぞれの立場で動き、状況を更に複雑にしていたことも読みとれます。

第二部 日米外交 戦後最良のとき は、小泉首相とブッシュ大統領の個人的な信頼関係をベースとした日米関係について書かれています。
9.11後の日本の対応、特にイージス艦・補給艦の派遣とイラン派兵という戦後日本が避けていた武力協力を、紆余曲折がありながらも成功させた裏にはブッシュ大統領やこれまで培ってきた親日政治家との信頼関係があったことが伺えます。
BSE問題や普天間基地移転問題でも、信頼関係をベースとしてそれぞれ解決が図られています。逆に言うと、小泉総理が退陣した後はアメリカとの関係がやや冷えるというのはもはや既定路線なのだと思い知らされます。

第三部 日中外交 大いなる蹉跌 では、小泉総理が誕生した2001年頃にはそれほど問題の無かった日中関係が、どんなやりとりをしてその結果として関係が悪化していったのかが非常に克明になっています。
日本でも中国でも「暗黙の了解」が文化として浸透しています。が、外交の舞台でそれをしてしまったため、会談内容が双方で違った解釈をされ、その誤解が小泉総理の靖国神社参拝で一気に弾けて、中国の態度硬化に至ったようです。
それ以降はご存じの通り、サッカーアジアカップでの反日運動、上海での反日暴動などに繋がっていき、小泉総理は靖国参拝を続けています。


まず、読みながら驚いていたのは2点。これほど詳細に外交の舞台裏を書いてあることへの驚きと、まだ小泉総理が首相の座にいるこの時期によく出版できたなという驚きです。
関係当事者に「記事を読んで自分の知らないことがあって驚いた」と言わしめた読売新聞政治部の取材力、そしてなるべく主観を排した客観的な視点での考察は、マスコミの恣意的な報道があふれる中、白眉といって差し支えないでしょう。
そして、自国の外交の裏をこういった形で表に出してしまえば、他国から研究材料とされるのは確実です。それでも出版に際して政府等からの圧力がなかったというのは、いかに日本が自国の外交方針とその手腕に自信を付けたかの現れのように思います。

そして読み終わって感心したのは、小泉総理のブレなさ迷いの無さ、リスクを恐れない大胆さです。正直な感想として、これほどの外交手腕を発揮できる首相はこのさき出てこないんじゃないかとも思います。
麻生外務大臣なんかは面白いですが、安倍官房長官ではちょっとこの域まで達するのは不可能なんじゃないかと。あ、福田さんは論外。
小泉総理は今年9月に退陣してそのまま引退、なんてことを言っていますが、せめて外務大臣か特別外交官として、もうしばらく日本の外交を担ってもらいたいと思ってしまいます。

それにしても、今までの日本外交はあまりにひどく、悲惨といってもいい有様だったんだなと改めて感じ入りました。事ここに及んでも外務省の中で、小泉外交以前の対外戦略(というほど立派じゃないですが…)に固執しているところがあったりしてますが、そういった勢力がなくならないと今後日本外交はいつまでもフラフラと腰の定まらない不安定なものになるでしょう。

それから日本の諜報能力・防諜能力の低さが、判断の誤りを招いている点も気になります(結果が全ていい方に転がったのも小泉外交の特徴(笑))。やはり、早急に日本版CIAの設立とスパイ防止法の制定が必要でしょう。最低この2つがなければ外交が成り立たないほど、世の中には情報があふれすぎています。正確な情報を的確に分析して報告する機関と、そういった価値の高い情報を他国に盗まれないようにするための法整備は必須です。

あ、それと、本書内で韓国がほぼ完全に無視されているのには笑いました。最近5年間の、日本の韓国に対するプライオリティの低さが浮き彫りになっています。

よく外交とは、テーブルの上で殴り合いながらその下では握手をする、とか、テーブルの上で握手をしながらその下で蹴り合う、というような例えをされますが、戦後小泉総理が出てくるまで日本の外交にそういった面はありませんでした。どちらかというと、テーブルの上で握手をし、蹴られれば札束を積むという印象が強くあります。
それを是正して、国際社会で一般的な外交を日本の手に取り戻したのが小泉総理でした。

道筋は小泉総理がつけました。これからはポスト小泉となる次期総理の能力とと、国民全員の意識の高まりの両方によって、日本の外交が国際的に通用するものになるか札束外交に逆戻りするかが決まると言っていいでしょう。
そういう意味では、普段政治や外交に興味がない人にこそ薦める価値がある一冊だと思います。
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2006年05月17日

「俺様国家」中国の大経済

溜まっている本の感想を書いてしまおう第3弾。
……前回感想を書いてから1ヶ月経ってしまった…反省、超反省orz

2005年11月、文春新書から出版された「「俺様国家」中国の大経済」。もちろん読んだのは昨年11月。ですが、すっかり旬を逃して……
さ、気を取り直して。
著者は、切込隊長BLOGでお馴染み山本一郎氏。もともと切込隊長BLOGをブックマークしていた上、株を始めたばかりで政治国際経済に一際興味が出てきた時の刊行だっただけに即買いしたわけです。

さて内容ですが、簡単に言うといわゆるチャイナリスクについて、豊富な情報を元に色々な事例を出しながら紹介しています。
しかしながら、一番インパクトが強いのが、帯。ふつーこういう新書に付いてる帯といえば、本の高さの5分の1くらいで誰それの紹介文やら「著者がナニナニについて斬る!」というのが定番ですが、この本では高さの半分以上の帯が付いていてしかも煽り文句は「日本人ビジネスマンへ「中国人は足し算ができないらしい!?」」と題名よりもデカイ文字で書いてあります(笑)。
もちろん内容も帯に負けず衝撃的なことばかりです。

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2006年04月12日

韓国人から見た北朝鮮

溜まっている本の感想を書いてしまおう第2弾。

PHP新書から2003年10月に刊行された「韓国人から見た北朝鮮」。これも読んだのは「ネコソギラジカル」同様、昨年11月でした。先にこれを読んで感想書いてしまえば良かった、というのは後の祭り。

ちなみに、2ちゃんねるの「小泉首相は運が強すぎる」スレでお薦めされていたのを見初めた本です。さすがに、いつどのスレでお薦めされたかは覚えていないのですが。

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2006年04月09日

ネコソギラジカル(下)

ハッキリ言って、いまさらなことなんですけど。

読書カテゴリーの更新が昨年11月で途絶えているのはどうかと思い、久しぶりにに更新してみようかなと思っていました。2月終わりくらいに。
でも、更新するモチベーションが上がらなかった。原因は、もちろん(?)ネコソギラジカル(下)のおかげ。昨年11月出版で、bk1で予約して即購入したものです。

昨年6月に、ネコソギラジカル(中)の感想に、登場人物のインフレ(どんどん人間離れ→怪物じみていく)の様と、そのインフレ自体が作者による計算されたものだとしたら、エライことだというようなことを書きました。
要は、残り1巻で、どんな風呂敷のたたみ方をするのか非常に興味があったのですが……

これまで、登場人物がとんでもない能力を持って出てきたと思ったら、結構あっさり殺される。なんだかわからないけど、作品内ではあまり表沙汰にならない都合で。
ところが、この最終巻では誰も死なない。誰も。
あれだけ登場人物を殺しまくっていた作者が、誰も殺さない。
あれだけ作品内の世界を広げて、登場人物を増やして、人間離れした戦闘シーンが増えていたというのに。
最後は「代表戦」のみ。そして戦闘シーンで直接戦闘に参加しなかった主人公とヒロインは、なんだか幸せな生活を始めたり。

読み終わってガックリきました。
結果的に、感じたのは「魁!男塾」っぽさだけ。例えて言えば、『あれだけ登場人物を増やした割には、最終決戦が富樫vs虎丸の1対1だった』ような感じでしょうか。
で、戦い終わって、男塾の面々はそれぞれ違う道を歩くみたいな。

一体今までのはなんだったのかと。
結局、作者は何を書きたかったのかと。
最終巻までの8巻であれだけキャラを殺していながら、何故最終巻では人死にを出さなかったのか。なんで、「代表戦」みたいな形でお茶を濁そうとしたのか。
あれだけ広げまくった風呂敷を、無理矢理折りたたもうとした結果がこれなのか? それとも、思うままに書いていたらこうなっただけなのか?

もちろん、未だに納得がいってません。個人的に。
週間のマンガ雑誌とは違って小説なら、〆切の制約は緩いし、ストーリーも読者人気投票や編集者の意向に完全に従う必要なんてないんですから。風呂敷のたたみかたは他にいくらでもあったはず。それなのに、一番安易な結末が…………


というわけで、こいつを扱いかねて、読書カテゴリーは更新されなかったわけです。
そろそろネコソギラジカル(下)より後に読んだ本が溜まってきているので、ここでとりあえずの感想を書いてしまって、一区切りしてから溜まっている感想を書こうかなー、という魂胆だったりします。

まあ、この西尾維新の戯言シリーズに関しては、自分の中で評価が確定したらその時に改めて感想なり考察なりを書きたいと思います。その時はこないかもしれませんが。
とりあえず、しばらくの間、西尾維新の本を買うことはないということだけは断言できますけど。
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2005年11月15日

「灼眼のシャナ」

今日のお題は「灼眼のシャナ」、著者は高橋弥七郎。メディアワークスから、外伝も含めて12巻が刊行されているシリーズ物で、いわゆるライトノベル(ラノベ)と言われているジャンルになります。

このシリーズとの出会いは、深夜にチャンピオンズリーグ待ち(第3節でした)をしている時に地上波チャンネルをザッピングしていて、千葉テレビでアニメをやっているのに出くわしたのでした。なんとはなしにボーっと見終わって、まあそこそこという第一印象を持ちつつ、気になったのは作品独特の世界観。
そこでまたもやGoogle先生にお伺いを立てると、はてなの微妙な評価の作品紹介(笑)とアニメ公式ページを見つけてきてくれました。
公式ページで世界観の解説を読み、フレッツスクウェアで第2話のストリーミングを見(ちょうど見たのは第3話でした)、はてなのページでヒロインがツンデレという設定「奇才」(「奇妙な学園物を書く才能」の略)という評価に惹かれ、翌日には古本屋で1巻を購入していたという次第です。

まさに、メディアミックスの思うツボってやつですね。はっはっは。

内容をかいつまむと、「主人公の坂井悠二は、ある日突然『紅世(ぐぜ)』という異世界からやってきた『紅世の徒(ともがら)』に自身の『存在の力』を喰われて死んでしまい、その存在は『トーチ』と呼ばれる『存在の力』の残りかすで作られたモノになってしまった。そこで『紅世の徒』を討滅するために『紅世の王』に器としてその身体を捧げた人間『フレイムヘイズ』と出会う。『フレイムヘイズ』の少女シャナと悠二が、街で学園で、『紅世』から来た化け物相手に戦い、成長していく「痛快娯楽アクション」」といったところでしょうか。
もうなんというか、いきなり初っ端から、読者置いてけぼりな設定だらけ(笑)。ラノベというスタイルも相まって、ここで拒否反応を示した人には絶対読めない、しかし始めの関門さえ通ってしまえば問題なく楽しめるという作品です。

当然、私はエントリーに書くくらいですから問題なく読める方に入るのですが、小説といえばなんたら文学賞を受賞したものや、歴史小説とか大河ドラマっぽい重々しい文章を好む人にとっては、結構ハードルが高いかもしれません。
逆に問題なさそうなのは、あまり小説自体を読まない人やマンガが好きな人でしょう。

ラノベというジャンルではジュベナイル小説と同じく、小説を読むことに慣れていない人向けに書かれることが多いので、一段落一文章が短めで会話文が多く、ストーリーがわかりやすいようになっています。
その上「灼眼のシャナ」では、心の声までも括弧でくくってくれるので、他の小説なら登場人物の表情や仕草の描写でその心理を読みとることを要求されますが、それが必要ありません。それほど読むのが速い方ではないのですが、行間を読まないですみ、さらに1頁に活字が印刷されている面積が少ないので、1冊250頁前後の文量を3時間程で読み終えることができるという手軽さがマルなのです。
実際、私の場合は三週間で刊行されている12冊全部読めてしまいました。この間に、別の本を4冊読んでいながらでもです。

ストーリーも「痛快娯楽アクション」と銘打ってあるだけあって、ジャンプやサンデーといった週刊少年マンガを愛読していた人にとって楽しめるものになっています。笑いあり、ときに涙あり、おもむろに三角関係あり、そしてもちろんアクションあり。
どうしてもご都合主義的な箇所は出てきてしまいますが、これは独自の世界観を使って「なんでもあり」な状態になっている以上、ある意味必然ではあります。このあたりを許容というか、さらっと「あ、こういうものなのね」とスルーしてあげて、川に流れる落ち葉のように流れに身を任せるときっといいことが起こります(笑)。

なーんか独特なアクション小説を読みたいなー、とか、最近のアクションマンガは飽きてきちゃったなー、と思っておられる方は騙されたと思って古本屋に吶喊してみてもいいかもしれません。
もちろん、責任はまったく持てませんが(笑)。At your own risk. ということで、ひとつどうぞヨロシク。
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2005年11月11日

「武士道の国から来た自衛隊」

一年ほど前に出版された「武士道の国から来た自衛隊」を読んでの感想です。著者は、産経新聞イラク取材班。
全体的に産経らしく、自衛隊のイラク派遣任務について肯定的なスタンスとなっています。まあだからこそ買ったのですが(笑)。
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2005年11月07日

個人投資家の卵

株をやり始めてから読むのには今更感が漂う、小田正佳著「個人投資家の卵」を読み終えました。

正直に言って、株を買う前に読んでおけば良かったと後悔してしまいました。
内容は、最近巷にあふれているデイトレーディング的なチャート分析、ローソクの見方とかいうことはまったく無しで、株式の仕組みと中長期投資を前提とした企業のファンダメンタル分析の基礎が書かれています。
自分の場合も中長期投資を考えていたので、それなりにファンダメンタル分析(IR情報の見方)について勉強してから株を買ったのですが、キャッシュフロー計算書の見方を誤解していたり、財務諸表を5年ほど通してみる方法などなど、まだまだ知識が足らないことを思い知らされました。

今のところ、買った6銘柄のうちマイナスになっているのは1銘柄だけなのは何よりだと思っています。(東証一部で手堅いところだけ買ってますから…)
ただ、もう一度保有株のIR情報を見直してみて、いつ頃売るのかを考えておくなり、別の銘柄への乗り換えを考えておかないといけません。そういったことを気づかせてくれて、本当にありがたかった本でした。
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2005年10月01日

シュリーマン旅行記 清国・日本

今日の感想文は、ハインリッヒ・シュリーマン著、石井和子訳の「シュリーマン旅行記 清国・日本」。1991年に発刊された同書の文庫版(1998年)です。

このシュリーマン(Wikipedia)という人物はトロイア遺跡を発掘したことで有名ですが、この本はトロイア遺跡発掘作業に着手する6年前、すべての経済活動を停止して諸国漫遊の旅を楽しんでいた時の、清と日本での滞在記になります。
上海から北京へ赴いて万里の長城へ、その後また上海を経由して横浜・江戸へ至った、1865年5月3日から9月2日までの記録は、世界史や日本史の授業で習うことのできない当時の生活風俗を客観的な視点から、しかもかなり具体的に詳細を知ることができ、とても楽しめました。


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2005年09月27日

誰も書かなかった「部落」

昨日お恥ずかしながら泥酔してしまい、昨日書こうと思っていたネタを今日書くはめになりました……

今週は、積み本崩し週間と(個人的に)銘打って、枕元に積み上がっている本を読んでいます。
昨日読み終わったのは、寺園敦史著「だれも書かなかった「部落」」。1997年に出版された同著の文庫版です。

たまたま入った本屋で平積みになっていたのを手に取ったのですが(で、1ヶ月ほど寝かせてしまったのですが…)、それは帯に『京都・同和利権の闇』とデカデカと書かれていたからです。出版社の思う壷ですね(笑)。
1990年代の日本の低迷期に様々な利権を享受した、金丸を中心とする利権政治家の中でも未だに生き残っている(政治的には死にかかっている)野中広務元議員。彼が同和利権、道路利権、北朝鮮利権に深く関わっているのは聞いたことがあるのですが、詳しいことはあまり知らなかったので、この機会に同和利権についてもっとよく知りたいと考えたのです。
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2005年09月25日

1985年

吉崎達彦著「1985年」を読み終わりました。
吉崎さんはホームページ「溜池通信」を開設していて、そこでこの本を知りました。ちょくちょく読みに行っていて、これは面白そうだとbk1で即注文。しばらく積んだままにしてしまっていたのをこの2日で読んだのです。

今から20年前の1985年。この年は政治、経済、事件などいろいろなことが起き、振り返ると確実に日本の転換期となっていた、というのがこの本のあらましです。

私は当時小学生。パッと思い出すのは、つくば万博、日航機墜落くらい。
つくば万博は家が近かったこともあって、10回以上足を運びました。この本では、このつくば万博が現在のIT技術、ロボット技術の「はじめの一歩」になったとまとめています。今にして思えば、わけのわからんけどスゴそうな技術、何の役に立つんだかわからないロボットがたくさん展示してあったなー、あれの進化系なのかー、と感慨深いものがありました。
日航機墜落は見ようとしていたアニメが始まらず、ニュース速報が始まったのを憶えています。

その他、この本を読んで思い出したことがいくつもありました。
スーパーマリオが発売されたっけなー。ドリフが終わったのもこの年だったか。そういや阪神が優勝したし、「美味しんぼ」がヒットしてアニメ化云々いっていたような。

そして当時小学生だった自分には分からなかった政治経済。
プラザ合意があって、その後円高が進み、わずか3年で1ドル=240円から、今と同じくらいのレートの1ドル=120円になりました。その頃は「円高」と言われてもイマイチ意味がわからなかったのですが(安くなってんのに)、なるほど確かに日本経済の転換期でした。
それから米ソ首脳会談でレーガン大統領とゴルバチョフ書記長が会談して、その後のドイツ統一からソ連崩壊への端緒となったというのは、感慨深いものがあります。冷戦構造というのは、あって当たり前でそれが壊れるとは思っていませんでしたから。

ページ毎に20年前の懐かしいことを思い出し、あるいは当時聞いても分からなかったことの解説に頷いていました。
ただ、驚いたのは1985年の経済白書に、2000年以降の高齢化社会の到来とそれに呼応して年金の保険料増額が避けられないと予想されていたことでした。
まあ、経済白書ではその後の少子化までは予想できず、現在のような年金制度の崩壊が懸念される事態になるとは思わなかったのでしょうが……なんというか、予想していたんだったら早めになんとかしとけよと。


20年前を振り返ることができるのは、30歳以上の特権です(笑)。
「1985年」は過去を振り返るのには最適なテキストだと思いますので、30歳以上の方に是非お薦めします。
posted by plop at 20:19| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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