2008年12月09日

2008 J1各チーム短評(1)

シーズンのまとめとして、1年を通した各チームの短評をしたためておこうという試み。
昨年の今頃のエントリーを見直して、広島と京都に関して結構いい感じの将来予測を書いていたことが分かったからでもあります。まとめておけば、忘れた頃に記憶を掘り起こすキッカケにできますし。

というわけで、徒然と赴くままに書き留めてみます。

優勝 鹿島
 確か、昨期の終盤から守備、特にDFラインの補強が必須と繰り返し書いていた覚えがあります。CBについては、伊野波という若く伸びしろのある選手を獲得できたため、層が厚くなりシーズンを通して安定してました。反面、SBは左右ともに補強ができず、左の新井場は怪我もなく出場停止以外はフル出場できましたが、右の内田が二度怪我で戦列を離れ、その時のチーム成績は明らかに下降線を辿っていました。

 逆に、SB以外の選手層はかなり厚くなっていたために、優勝に漕ぎ着けることができたと言えると思います。特に、シーズンオフでも柳沢の放出と、小笠原と中田浩二が怪我で抜けたあと。昨期活躍したマルキーニョスが引き続きいい仕事をしたし、田代の調子が落ちても興梠が出てきましたしFWはしばらく安泰、中盤は中堅どころの本山と野沢と青木を中心に、中後、増田らの若手の台頭、ダニーロ、マルシーニョら外国人選手の安定感が光りました。
 世代交代を進めつつも、層を厚くするという難行をやってのけたのは称賛に値すると思います。このあたりはフロントと現場のビジョンが一致してブレなかった現れでしょう。
 ただ、AFCをはじめとする国内外のカップ戦まで戦う余裕はありませんでしたね。

 そしてなんと言ってもオリベイラ監督の手腕。選手のモチベーション管理、若手の育成・起用方、選手交代の妙、などなど非の打ち所がない采配を披露してくれました。シーズン途中からは、負けたら監督じゃなくて起用された選手に責任がある、と信じてしまうほどw

 来期に向けては、まず監督を引き留めること。これは絶対。監督自身は「3連覇を狙う」と言っているようなので大丈夫だとは思いますが、何が起こるか分からないのがサッカーのシーズンオフですから。
 そしてSBの補強。もし現在の所属選手にSB適正を持つ選手がいるならいいんですが、そうでないなら獲得は必須でしょう。特に内田は、来期もかなり代表に呼ばれるでしょうし。今期は立て直せましたが、来期うまく立て直せる保証はどこにもありませんからね。それに国内外のカップ戦を狙うとなると、各ポジションに一人ずつくらいそこそこの選手が欲しいところ。

 最後に一つ、フロントのサポーターに対する対応が甘すぎます。まるでイタリアのように特定のサポーター集団に甘い態度を取るせいで、勘違いした一部の馬鹿がつけあがり何度も暴力行為を繰り返しています。これを根絶しない限り、いつかとんでもないペナルティを食らうことになるでしょう。まだ死者が出てない今のうちに、毅然とした対応を切に願います。

2位 川崎
 シーズン途中に関塚監督を病気で欠くことになったわけですが、それが逆にチームのまとまりを生んだのではないかと思います。勝ち点60、得点65、失点42は、昨期とほぼ同じ(勝ち点54、得点66、失点48)で、順位は5位から2位へ。これだけ見ても監督交代の影響は無かったと言えます。
 その上、シーズン前にマギヌンを放出、昨期得点王のジュニーニョの不振(この二人だけで17得点分マイナス)があったにもかかわらずこの成績ですから。鄭大世の安定感、谷口の飛躍的な成長、そして選手全員が常にゴールを狙う意識付けがあればこそです。鹿島同様、フロントと現場のビジョンが一致していることが伺われます。

 ただ、攻撃の意識付けが強すぎるのか、守備力については今期もあまり改善が見られませんでした。何度か中継を見る機会がありましたが、点を取りに行こうとすると中盤のバランスが崩れてしまい、カウンターから失点したり、セットプレー時のマークミスから失点したり。
 中盤のバランスに関しては、中村憲剛と谷口という攻撃的なボランチが二人して上がってしまうことが多かったこと。セットプレーに関しては、守備戦術の甘さとその後のカウンター攻撃に気を取られているような面が見受けられました。そこが修正できれば、という感じでしょうか。
 0−2から逆転した試合を2試合も見ましたから、攻撃=悪と言うわけではないです。何事もバランスが大切ってことです。

 来期は関塚監督が休養から復帰することが決まったようですし、当面は補強の必要がないくらい陣容が厚いのも強み。チームの軸はしっかりとしているので、あとは5点でも失点を抑えることができれば来期は十分に優勝を狙えるでしょう。
 あ、ACLがあるから、補強は必須でしたね。特にボランチ二人が同時に欠けるなんていう最悪の場合を想定しておかないと、どこかでつまづいてしまうかも。

3位 名古屋
 ストイコビッチ監督就任。シーズンオフにこのニュースを聞いた時には、監督としての実績がほぼゼロだったため「また中位に沈むかw」と生暖かい目で眺めていたものでした。が、第1節を見て愕然。サイドを基点とした流動性たっぷりな攻撃と、堅く速い守備で相手を翻弄する姿はこれまでの名古屋とは一線を画していました。

 シーズン中盤に「いつもの名古屋かw」と思わせる不調期を迎えましたが、そこから立ち直って再び首位に立つなど完全に生まれ変わった姿を披露。終盤にマギヌンが怪我をしたために攻撃が機能しなくなり、鹿島に追い付くことは叶いませんでしたが、これまでの名古屋ではないことは十二分にアピールしました。無事にAFC出場権も獲れましたし、来期が勝負でしょう。

 さて、来期に向けてですが、早速チーム内得点王のヨンセンと契約しないとのニュースが。毎年のことですが、選手獲得は監督の意向とフロントの意向が一致しないんですよね。車メーカーが親会社のところは何故かどこもそんな感じなんですが、名古屋は特に顕著なのでその動向から目が離せません。
 11得点を上げた小川と攻撃の基点であるマギヌンを、きちんと引き留められるのか、4得点しか取れていないFW玉田をどうするのか、など特に攻撃陣に注目が集まります。
 守備陣に関しては、大分、鹿島に次ぐ失点35を記録するくらい安定していましたから、あまり補強の必要は無さそうに思えます。ACLを戦うためのバックアップ要員は勿論必要ですけど。
<追記 12/10 0:40>
って書いた直後に札幌からダヴィ獲得とのことw これは素直にいい補強だと思います。
フロントもストイコビッチ監督の意向(威光?)には従わざるを得ないのかな?w

4位 大分
 昨期14位、失点60。なんとか残留したチームが、今期は4位と大躍進。終盤に鹿島との直接対決で敗れ、優勝の望みは断たれましたが、これまで残留争いが常だったチーム状況と比べると雲泥の差です。
 これもひとえに、選手を育成しつつ戦うというフロントの方針が一貫していることと、それを実現できる人材を起用し続けたからに他ならないでしょう。若手の育成に定評のあるシャムスカ監督を招聘し、3年以上に渡ってチームを預けたからこその結果です。

 シーズンオフに攻撃の軸となっていた梅崎を放出、しかしJ2に落ちた広島からウェズレイを獲得することに成功し、主力に怪我が相次いだシーズン中に大きな穴が空くことを予防することができました。
 そして特筆すべきは守備、GK西川、CB森重、CB上本ら若手の著しい成長と、エジミウソン・ホベルトのボランチコンビによるしつこく徹底的なプレスは相手の攻撃陣を封じ込め、失点率0.70という驚異的な数字を残しました。シーズン終盤に怪我人が出なければ、3位以内も十分に狙えていたと思います。

 来期は、まさか大分のフロントがシャムスカ監督を手放すことはないだろうし、予算が潤沢で優勝が目標のチームではシャムスカ監督の能力は十分に発揮できないでしょうから、監督交代はないだろうという前提で話を進めます。
 G大阪から出場機会を求めて移籍してきた家長が定着するか、森島、金崎といった伸びつつある若手攻撃陣が更なる成長を見せるか、そして何よりも今期の原動力になった守備陣が引き抜かれないか、がチームの浮沈を握るんじゃないでしょうか。
 チームの方針として、移籍の話が来たら包み隠さず選手に伝えて、なるべく多くの選択肢を与えているようなので、もしかしたら守備陣をあっさり放出する可能性はあります。その場合は、攻撃に重点を置いた補強を行うのかもしれません。あ、いや、徹底した役割分担と意識の高い守備戦術の浸透が進んでいるようなので、一人二人抜けても問題ないと考えているかも。

 来期もまた優勝争いしていてもおかしくないと思う反面、降格争いをしていても驚かないなーという感じで見ています。



うはw予想外に文量が多くなってるw
成績やら詳細を調べながらだから時間もかかるし…
何回かに分けて書くことにします。次は、
5位 清水
6位 FC東京
7位 浦和
8位 G大阪
9位 横浜M
の予定。
posted by plop at 23:21| Comment(0) | TrackBack(0) | サッカー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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