2008年08月18日

北京五輪 女子サッカー準決勝 日本vsアメリカ

日本は、30分まではこれまで通りの人もボールも動く非常に良いサッカーを展開して、1−0とリードを取るまででした。が、見所があったのはそこまで。残念ながら前半の内に逆転を許し、後半更に2点を追加されて敗退しました。
準々決勝で不安だったFWの疲労度がそのまま結果に跳ね返った形です。

試合開始から、中盤での良いプレスと良いボール回しで流れを掴んで押し込む日本。アメリカは、ボールを回すことができず、これまでの疲れもあるのかやや精神的に落ちている印象です。
15分には、右CKからのこぼれ球をもう一度中に入れると、ゴール前に残っていた大野が落ち着いて決めて先制。その後もアメリカに攻撃の形を作らせず、良い流れを保ちます。

ところが30分を過ぎると、前線の2人の運動量が落ちはじめ前線のフォアチェックが機能しなくなります。これまで全試合に先発して走り回っていただけに、限界が来ても仕方のないところ。そして、中盤のプレスがかからなくなるとアメリカの時間になりました。
簡単にボールを回されるようになり、DFラインの前のスペースを使われ始めると防戦一方。ボールを奪っても中盤も前線も足が止まり、パスコースが作れません。こぼれ球もほとんどアメリカに取られ、失点は時間の問題という展開に。
案の定、更に人数をかけてきたアメリカを止められず、41分に右サイドを破られて失点。44分にも左サイドを破られて連続失点。1−2と日本にとっては最悪の展開でハーフタイムに入りました。

後半、中盤のプレスを復活させるためFWを替えてくるかと思ったのですが、ベンチは動かず。当然のようにアメリカに押し込まれます。中盤の選手達は、アメリカの厳しいプレスを恐れて不正確なダイレクトパスでボールを失うか、パスの出し所のないDFがロングボールを蹴るだけ。完全に試合の流れを掌握されて、覆す切っ掛けすら掴めません。
56分に、今日右SBに入った安藤に替えて原を投入。近賀をSBに下げて中盤の活性化を図りますが、フォアチェックは機能不全のまま、パスコースを作る動きも復活しません。

押し込まれながら耐えてきた日本ですが、70分に追加点を奪われて大勢が決しました。右サイドのスローインから、中盤右サイドのオライリーが「取り敢えず入れてみた」という感じのボールがそのままゴールインしてしまうという、日本にとっては不運な形での失点。しかし、この1点はあまりに重い1点でした。
失点前から交替準備をしていた荒川が直後に入り、73分には左SB矢野に替えてFW丸山を入れて3トップに変えてきましたが、結果的に「時既に遅し」。ようやく中盤の機能が復活し始めただけに、もっと早く替えておけばと悔やまれる交替になってしまいました。

全体的に押し上げられるようになった日本ですが、今度はカウンターでスペースを狙われるようになり、スピードのあるアメリカFWに悩まされます。
80分、セットプレー後に右サイドをハクルズに破られ、ゴールライン際からクロスを上げられると、またもボールは直接ゴールへ。1−4となって勝負は完全に決しました。

ロスタイムに荒川が得点して2−4としたところで試合終了。日本はまたしてもアメリカの壁に跳ね返され決勝進出を阻まれ、3位決定戦に挑むことになりました。


本当に残念なことながら、中国戦に感じたFW2人の疲労度がそのまま結果に表れてしまいました。30分までは、このままなら2−0や3−0で勝てるんじゃないかという完璧なサッカーをしていただけに、今日の先発には荒川か丸山を入れることができなかったのかと、見ていてとても歯痒かった試合でした。せめて後半スタートからFWのどちらかを替えておけば、あそこまで押し込まれ続けることは無かったと思うんですが……

トルシエ時代の日本代表と同じでFWの消耗度が半端じゃないこの守備戦術では、東アジアの蒸し暑い夏に中2日で5連戦目ともなれば披露蓄積は相当なものでしょう。監督としては、これまで良い結果を出してきた先発のままで行きたかったんでしょうが、選手のコンディションよりもこれまでの実績と理想を優先したと言われても仕方ないでしょう。一番大切な試合でそういった「消極的な采配」をしてしまうのが、日本人監督の限界でもあると思います。

さて、3位決定戦はドイツと当たることになりました。日本vsアメリカ戦の前に放送されていた、ブラジルvsドイツ戦を見ていたのですが、ドイツはアメリカよりスピードがやや遅く、守備は高くて堅いという印象です。それでもブラジル相手には4−1の逆転負け。ちょうど日本と同じようなパターンでした。
そんな相手に挑んで銅メダルを目指すとなると、FWと中盤、特に消耗が激しくてプレーの精度が下がっている永里と阪口と宮間はベンチスタートにしないと厳しいんじゃないかと思います。ドイツの攻撃はパス回しがやや遅く、守備陣はスピードが足らないので、フレッシュな選手で臨めば前半リードで折り返せる展開に持ち込める可能性ありです。

せっかくのチャンスですから、最後に監督の思いきった采配と選手達の溌剌としたプレーを見たいものです。
posted by plop at 23:46| Comment(0) | TrackBack(0) | サッカー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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